2020年国勢調査における
同居同性カップル数集計公表に関する要望書
団体として/ご個人として、当要望書へのご賛同の表明は、
以下のURL、ボタン、または右QRコードにてご利用いただける、
ウェブフォームから、お願いいたします。
2020年(令和二年)8月25日
総務大臣
高市 早苗 殿
共同発起団体 (五十音順)
特定非営利活動法人 EMA日本
自治体にパートナーシップ制度を求める会
特定非営利活動法人 東京レインボープライド
同性パートナーシップ・ネット
認定NPO法人 虹色ダイバーシティ
一般社団法人 fair
認定NPO法人 ぷれいす東京
一般社団法人 Marriage For All Japan – 結婚の自由をすべての人に
セクシュアルマイノリティのためのコミュニティスペース LOUD(ラウド)
参考図
要望の趣旨
1 国勢調査にて、長くエラー扱い、あるいは「他の親族との同居世帯」として集計されてきた同居同性カップルを、実体通りに集計し、同性カップル世帯数として発表して下さい。
2 未届けでも婚姻と回答・集計される、男女の内縁・事実婚のカップルと同等に、二人の性別が「同性」、続き柄が「世帯主の配偶者」と回答した世帯を、同性カップル世帯として集計し発表して下さい。
3 来る2020年(令和2年)の国勢調査だけでなく、近年2010年頃からのデータも同様に集計して、これらの数値も合わせて、発表して下さい。
要望の背景
1 国勢調査における参考図のような回答の世帯を、長くエラー扱いとし、最近は「他の親族との同居世帯」として集計していると、総務省統計局は答弁してきた。
2 一方で総務省統計局は、「配偶者の有無」欄の指示に表現される方針に基づき、1920年の初回国勢調査より現在に至るまで、未届け(内縁・事実婚)で同居している男女カップル世帯を、婚姻世帯として集計して来た。
3 同居同性カップルは、内縁・事実婚の男女カップルと同様、非法律婚状態にあるので、世帯の状態をありのままに表現するには、参考図のような回答以外に方法が無い。正確には不明だが、2010年国勢調査の前後から回を追うごとに、同様に回答する同性カップルが増加していると、当事者間では考えられている。
要望の理由
1 我が国に住むすべての人と世帯を調査する国勢調査は、数ある基幹統計の中でも最も重要で、選挙区別国会議員定数算定に使用される等、我が国の政策決定の基礎となるものである。人口、世帯、住宅、就労状況等、人々の暮らしぶりの基礎となる情報はほとんどが国勢調査データが基礎データとして使用される、あるいはそれを元に推計される。
2 同性カップルは、性愛関係に基づき相互を扶助し、世帯の中核をなすのであり、それは夫婦と同様である。「他の親族」の意味する「姪・甥、おじ・おば、いとこ等との同居」を中核とする世帯とは、性質を大きく異にし、この類型への合算集計は、世帯構成に係る国民ニーズ・政策課題の真実を伝えるとは考えられない。同性カップルと考えられる参考図のような回答の存在を長く認知しながら、国が集計・報告にて存在しないかのように扱ってきたことは、国勢調査の役割として掲げられている「公正な行政運営の基礎を成す情報基盤」を損なうことになる。ちなみに統計法第六十条は「基幹統計の作成に従事する者で基幹統計をして真実に反するものたらしめる行為をした者」を罰すると規定している。
3 同性カップルを核とする世帯は、夫婦中核の世帯とは、異なる課題・ニーズを抱えており、これらをどう扱うかは、国政上、地方自治上、明らかに重要な検討課題である。同世帯の認知を実施する自治体が、現在は57の自治体(本年8月1日現在)となり、1000を越えるカップルが制度を既に利用している。今年度中には、全国人口の3分の1に迫る4000万人近い領域に広がる見込みである。(下記リンク参照) 実施中だけでなく検討中の自治体も、現在は実態が明らかでない政策対象を知る手段として、国勢調査結果にて同居同性カップルの数が示されるのを期待するが、国の集計によって叶えられない。利用の1000強のカップルは、自治体からは家族と認知されながら、国勢調査では「他の親族との同居世帯」と見なされるだけに終わる。これは真実を伝えないのみならず、国によって家族としての尊厳を否定されるのであり、受け入れることが出来ない。
以上
自治体パートナーシップ制度 検討・実施状況
https://samesexpartnership.wixsite.com/mysite-1/blank-8
賛同団体、賛同人
(リスト:提出時にここにリストされるべく、ウェブフォームからご賛同をお知らせ下さい)